白内障手術

 目の中には水晶体という組織があります。我々は目に入ってくる光を水晶体で曲げ、網膜という場所に光を集めることで物をはっきりと見ることができます。水晶体が濁り、硬くなってくることを白内障といいます。白内障になるとかすみがかかったり、光が眩しく感じたり、視力が落ちたりします。白内障の手術はこの濁りを取り除き、代わりとなる眼内レンズを目の中に入れます。

白内障のイメージ

眼内レンズについて

 眼内レンズにも眼鏡のように度があります。保険適応の通常のレンズは単焦点レンズでどこか一点に焦点が合う設計のレンズとなります。術後眼鏡なしでどの辺りにピントが合うようにするか手術の前に相談する必要があります。一方で多焦点レンズという選定療養で行うレンズ代+αを負担する高額なレンズも存在します。多焦点レンズは複数の部位に焦点を持つ特殊なレンズになります。これにより眼鏡の依存度を少なくすることができます。ただし、高額なレンズだから完璧というわけではありません。焦点が複数になることで各部位の見え方の質は少し落ちます。また、光の周りに輪がかかって見えるハローや、強い光が眩しく感じるグレアといった多焦点レンズ特有の症状もあります。夜間に車の運転をよくされる方は特に注意が必要です。他にも白内障以外の病気があったり、ドライアイや80歳を超える高齢者などではレンズの特性状通常の単焦点レンズよりかえって見えずらく感じ、不満が生じやすいとされています。


手術を受けるには
1:受診
まずは当院へお越しください。事前にホームページから予約及び問診をされますと大変スムーズです。受診後は目の状況を把握するため視力検査の他、散瞳(目薬で瞳孔を大きくする検査。大きくなるまで20分〜30分程度のお時間を要します。)のうえ濁りの全体像の把握や眼底検査など行います。散瞳をすると視界がぼやっとします。ご自身での車での来院はお控えください。
2:日程のご相談
白内障による視力低下が確認された場合、手術のご希望があれば検査や手術日など日程の調整に入ります。その上で次回の受診日までの間にホームページから視聴可能な手術の説明動画の閲覧方法を説明いたします。これによりご自宅やスマートフォンでご家族と共に手術の内容や術後の注意点などの理解を深めることができます。
3:術前検査
手術に必要な検査をさせていただきます。またレンズの種類や優先したい焦点距離などご相談させていただきます。
4:説明の日
手術内容及び注意事項の確認をさせていただきます。事前に説明動画を閲覧することが難しい場合には、院内で説明動画を視聴することも可能です。
5:手術
指定された時間におこしいただき散瞳処置を開始します。準備が整ったところで手術となります。術後は眼帯をして帰宅していただきます。
6:手術翌日
当院へ受診後眼帯を外します。術後検査の後診察となります。その後術後の注意点を確認していただき帰宅となります。
7:翌々日の再診
術後経過を確認します。
その後
定期通院をしながら状況に合わせ点眼薬などを調整させていただきます。